「味を受け継ぐ」ということ@神戸元町別館牡丹園。

昨夜の「魔法のレストラン」に、
神戸元町別館牡丹園さんが登場。


人生初のタイマー予約に成功し、
無事、時間差で拝見した。


前から思ってたけど…
ええ店や…。
泣けた。



企画テーマとしては、
2代目の王泰康さんから3代目となる文良さんへと
お店が厨房がどう継承されるのか、というところだったんだけど、
あたしが番組作りに激しく同感したのは、
単にトップだけの話じゃなかったことだ。


神戸元町別館牡丹園の厨房は
F1のピットみたいなもので、
かき入れ時にひょいとのぞくと(奥の席から)、
剃刀一枚通さないような
綿密なコンビネーションとチームプレイが展開されていて
それを見ただけで、
ビビッっと斬れまくりの皿が供されるのが想像できる。


実際、そういうボディも味もしまった皿が、出てくる。


その厨房をまとめるのは、2代目の王泰康さんで
ゆくゆくは3代目となる文良さんへと代替わりするのだろうが、
その側にはいつでも彼らの片腕がいる。


昨夜の番組内でも
鍋担当の黒田さんと衛藤さんという40年ほどになる
超ベテラン料理人が紹介されていたが、
彼らがいるからこそ神戸元町別館牡丹園なのだ。


という人間を、あたしは他に何人も知っていて
ご飯を食べに行ったり、取材でおうかがいしたりする度に、
それを目の当たりにしてきた。



10数年前、初めて取材させてもらった時には
黒田さんからもたくさんのことを教えてもらった。
そのほとんどが、何も変わったことはしていないこと。
先代からの味を守っているということ。
食材にはこれ以上なくこだわるということ。


その後、2代目の王泰康さんから
聴き続けることと、まったく同じ内容だった。



フリーランスになり、
ときどきはチーム仕事もするけれど、
ツトメニンだった頃のように
上がいて下がいるキャプテン仕事は減った。



だからこそ、
チーム仕事をするときには、
キャプテンのしんどさ、怖さ、一員としての気持ちなどなど
改めて考えさせられることも多い。



2代目の王泰康さんはそれを初代の父から学び、
3代目となる文良さんは泰康さんから学ぶ。



彼らと円陣を組む、
黒田さんや衛藤さんはじめとする厨房の片腕たちが、
さらにそこでも代替わりしながらサポートし続ける。


厨房を下から支える板場さんたちもまた、
代替わりしながら精神・技術を受け継いでいく。


そうして、いろんな場所で行われていることが
「味を受け継ぐ」という形で昇華するのだろう。




気持ちというのは、伝わる。
言葉にならない言葉こそ、伝わってしまう。



神戸元町別館牡丹園の厨房は
その言葉にならない言葉で、全てが進行している。


言葉にならない言葉だけが、
厨房を支配している。


だから、言葉にならない味が生まれるんだと思う。



そういえば、取材時にいろいろ聞こうとすると
「ごちゃごちゃ言わんと食べてくれ、食べたらわかる」
と2代目の王泰康さんから言われていた。
本当に、食べたら、わかることが多かった。



あー、牡丹園の料理、食べたい(笑)。



と、そわそわしましたぜ、まったく。


それにしても、厨房の結束力は
ニコガクナイン級、いや、以上とちゃいますん。



あたしも、いろいろ仕事頑張らなアカン。
そう感じました。ふぅ。



そして、そして、
店はやっぱり「人」よねえー
と思っていたら、
140Bの中島淳社長がええ文章書いてはった。



やっぱ、人、よねえ(しみじみ)。



















この記事へのコメント

同じく涙したいちファン
2009年06月04日 12:07
☆あおやまさーんっ。

いやあ、ほんまに昨日の魔法のレストランには泣けました。王さんが、「GWもずっと張り付いてカメラ回してるわー」と言ってはりましたが、あの特集には作り手の熱意というか、汗と愛の味もしました。
わたしも自分のブログで、王さんの番組のこと書こうと思ったけど、ひえええ、青山さんのこの文章読んだら、もうそれだけで、うなってしまい、へぼな感想かけなくなりましたわ~。しっかし、王さんの顔もよかったけど、黒田さんのストイックで、でも優しさ溢れる笑顔もよかった。文良君の目の形が、奥さんにそっくりで、それもまたなぜか泣けました。わたしはTV本体のHDDに録画したので、また今日もみます。っつーか、例の会でまた王さんところのテーブルへGO!ですよねっ。ああ、たまらん。今日のあおやまさんの日記はたまらんであります!
エフ
2009年06月04日 17:55
書かれていること、うんうんと激しく頷きながら拝読しました。

お店に行ったことはないのですが、是非とも一度は行かないと。心を込めて襷を繋いでいる、そんな印象をうけました。

やはり人ですよね。
あおやま
2009年06月04日 22:51
松澤さんっ、
>文良君の目の形が、奥さんにそっくりで、それもまたなぜか泣けました。

という文面にまた、泣けました…うぅ。
いや、ほんまにレッツらゴーでありますっ。もろもろ、メールお待ちしております(鼻息)。いろんな案件山盛り天こ盛りで、とにかく、まずは伸ばし伸ばしのあの件(どれ?笑)から。そいでもって、ミル貝争奪戦であります。動体視力、鍛えとこーっと(笑)。

あ、ガーデニング公式ブログ、また続報をお待ちしております。今度は歌舞伎町の夜王なテイストのも(うそ)。いやはや、本当に、あの麗しのグリーンたちには、いつも目がうるうるなってますー。
あおやま
2009年06月04日 22:58
エフさん、
> 心を込めて襷を繋いでいる
まさにその通りですっ(じーん)。
本当に、関西方面にいらしたときには、ぜひぜひお立ち寄りいただきたい素晴らしいお店です。いつか良い機会とご縁があること、楽しみにしております(一緒に行く気?笑)。
エフ
2009年06月04日 23:52
その際には、ぜひナビゲート&解説、よろしくお願いしまーす。(ズーズーしくお願いしてみたりする。)
あおやま
2009年06月05日 00:40
エフさん、お待ちしております(笑)。
mint2
2009年06月05日 13:11
あああー、しくったーー(><)
別ボだったのですね>魔法のレストラン

ニコガクナインにも泣かされましたが
こちらでも泣かされました。
まさに厨房はF1のピット!という表現
まさに一人一人のプロ意識の結晶ですよね。
ああ、私も食べに行きたいですっ。
あおやま
2009年06月06日 02:10
mint2さん、いや、ほんまに背負うものは自分たちで作って、それに挑戦する人らはすごいなあといろいろ反省もさせられました。とか言う前に、やっぱりお腹が空いて「食べてー」とそわそわしていた訳ですが(笑)。あー、こうして書いてから今も食べたいですっ(きぃー・笑)。

ニコガクのアニヤくん、最近、伊達公子さんに見えてしょうがないんですが、そんなことないですか?笑 ちなみに、あおやま、みんなが阪神の選手のお名前の組み合わせだとは知りませんでした(きゃー)。
不肖。
2009年06月06日 20:11
遅らばせながら、不肖。
きのう東京遠征から帰ってきて録画を見ました。

同じ業界人として
愛情あふれるカメラワークが多くて
ディレクターとカメラマン、
そしてお店が
信頼関係を短時間で築いていて
それこそ円陣を組んでいるな、と。
いや、撮影字の話を
王さんにお伺いしたいなあ。

で、VTRの中身も
王さんの技を文良さんに渡す、
という、2人だけの関係に縮小せず、
実は、厨房そのもの(技術、人)が
引き継がれるべきもの、
という切り口はまさにドンピシャで、
見終えた結論を一言で言えば
「明日にでもテーブルを回したい」
となりました。(えっ)

話は変わりますが、
この前、偶然、別館牡丹園の近くで
別ぼ会員のまつざわさんとお会いして
もう2人して腰抜かすくらい驚いたところです。
いや、これははよテーブルを回せ、
ということですね(笑)
ということで今月回すのを目標に
頑張ります(笑)





あおやま
2009年06月08日 00:53
わ、平岡くん、松澤さんに会うたんやー。ええなあー。ほんま姉弟みたいな天然コンビ(松澤さんに失礼やけど・笑)の偶然、なんか心温まります。さておき、ほんまにめっちゃ牡丹園さんとこの料理食べたいぞ~(がるぅ)。なんかいろんな理由が重なって、ここ一週間は酒なし・外食なしの実に禁欲的生活してました。まあ、たまには体にいいんだけど。今週もばたばたしてそうなんだけど、来週以降はがつんと行きたいし、またぐるぐる回しに行こうね! そんときまで、ご無事で~(黒笑)。
エフ
2009年07月21日 07:54
ご無沙汰しています。

昨日のランチはこちらにていただきました。

冷麺をいただきましたが、あまりの美味しさに言葉を思い浮かべることができず、ひたすらモグモグ…モグモグ…と食べているだけでした。食後は口を開いたら味の余韻が逃げていきそうで、かなりの時間黙ってました(笑)

今度はコース料理を食べたいです!
あおやま
2009年07月23日 21:26
エフさん、奈良と神戸と楽しまれたご様子! わあ、ここはどこのホテルかなあなどとわくわくしながら拝読いたしました。
冷麺は食べたことないのです(羨)。この夏の間に必ずいただきますっ(笑)。その翌日くらいにコースは食べました(とさり気なく自慢・大人げない・というか負けず嫌い・苦笑)。でも、ご旅行でふとそんな美味しいお皿に出会えたら、その観劇が一番美味しいだろうなあなんて、それが一番羨ましいです。なんか幸せな気分をありがとうございました!!
しかし、アクティブすぎません?(笑)。

この記事へのトラックバック