『雀鬼』清水健太郎。

近所の自然食品の店が、
中古ビデオ屋になった。

いや、まだなってないけど、
店の割はまるでビデオ屋で、
店内奥の、普通なら「奥様の生下着」
とかありそうな場所にだけ、
かろうじて青汁の粉とかハーブティーなどが
置かれている。

そこで、『雀鬼 総集編』を100円で買う。
もちろんVHSだ。
裏面にはTSUTAYA守山店のシールが貼ってある。
世の中のしくみがこんなところにも漏れていた。

雀鬼の桜井章一役を清水健太郎。
桜井さん本人も出演されていた。
ちなみに監修もされている。

というか、なぜあたしは桜井さんに対して敬語なんだろう。
というか、桜井「さん」って…。

あたしは、随分と雀士として成長したようだ。


さて、この総集編は文字通り
伝説の勝負をまとめていったものだが、
勝負の相手の配役も渋い。

“ギリの松田”に安岡力也。
“銀座の夜の帝王”に原田大二郎。
“八王子の熊”に長門裕之。
“チャンプ”に加納竜。

あたし的には、
“八王子の熊”が
途中で桜井章一の力量を認めて、
互いが敬意を表して
裏技なしの平打ちを始める話に痺れた。

長門裕之の持つ、崩れてしまったけれど、
どこかに実は正義は残っていて、
ただ、そんなもんは見せてもしょーがねえだろう。
というやけっぱちな雰囲気が
どこか泣けてハマっている。


阿部穣二も相当打ち込んでいる気配が漂っていたし、
宍戸錠の懐かしいほっぺもグッときた。

しかし、清水健太郎。
いくらなんでも塗りすぎだろうドーランで
予算低めの白々しい画面の中では
一番、違和感がある。
と同時に、誰よりも本気だ。

途中で、ほんまの話なんかー、と言いたくなる
びっくり展開になっていき、
時に流血の、言葉通り死闘ともなる。

窮地に追い込まれた桜井章一、いやシミケンの目は
狂気を孕んで充血している。
2重になった目の下のクマは
ミシュラン人形よりも激しい段差だ。

こ、こ、怖い…。

大麻、覚醒剤と順調に薬街道を駆け上がっただけある。

小倉男子、嗚呼、小倉男子。

Wikipediaにこんな文面があった。
本当がどうかはわからないけど。
『また、2度の未成年喫煙の発覚で事務所を解雇となった加護亜依に対し、「覚醒剤で何度も逮捕された自分よりはやり直しがきく」とエールを送っている。』

そのエール、深いにもほどがある。



ちなみに、そのにわかビデオ屋には
『雀鬼』の1~5巻もあった。
今日、買い物に行くときに買うかどうか
悩んでいる。
画像


もひとつ思い出したが、
あたしが初めて買ったポスターは、
清水健太郎だった。
ファンでもないのに。

小学生当時、家の近所だった神戸商科大学の
学園祭でオークションをしていたのだが、
何ひとつ落とせないあたしが、
唯一、ライバルなしで落とせたのが
シミケンのポスターだった。アンダー100円。

昭和56年。失恋レストランから5年。
あたしがポスターを買った
翌々年にシミケンは大麻取締法違反で逮捕された。

ポスターは一度も開かれないまま
どこかへ行ってしまった。
シミケンもしばらくどこかへ行ってしまった。


それにしても今日も、暑い。
首筋には、じっとりと汗が滲んでいる。


この記事へのコメント

まつざわ
2007年08月05日 01:06
あおやまさーん。お願い!もうこれ以上笑わさんといてくださいっ!!
深夜の仕事部屋で髪の毛ザンバラ、目の下クマでシミケンコのわたくし、椅子から転げ落ちそうになりました。このビデオの写真。痩せこけて、もはやイケメン・ド・般若・シミケン、サイッコー。彼こそ世のジャンキーたちのヒーロー。しかし、シミケンのポスターゲットとはこれまた渋すぎるチョイス。さすが女雀鬼ユミーの名を欲しいままにするあおやまさんです。それにしても「奥様の生下着」ってほんまにそんなタイトルのビデオってあるですか?きゃああああーっ。もうっおもろすぎるー。
あおやま
2007年08月05日 17:45
松澤さま、いつもありがとうございます!
ちょっとブラッキーな話ですが、幼女連続…の宮崎死刑囚の自室が映ったときに、「若奥様の生下着」というエロ本かビデオが目に入った記憶があります。「若奥様」てのが、なんともなんとも(笑)。
しかし、シミケン。一説にはほんもんよりもほんもんっぽいそうです。ひぃー。
2017年03月12日 06:25
深いにも、ほどがある
めっちゃ笑いましたwwwww
あおやま
2017年06月21日 23:24
な さま

はじめまして。いま気づきました。コメントありがとうございます!笑

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