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『逃亡くそたわけ』『袋小路の男』と絲山秋子を続けて読む。 2冊とも140Bのオオサコ文庫(単行本だけど)。 というのは、私は前に 絲山秋子を何かで試しにペラめくりしたものの またの機会に…と疎遠になったので、 もはや本屋でわざわざということはなかったのだが、 ついついオオサコ文庫で再び立ち読みし… やってきた又の機会が今回だった。 で、 わーわーわー、むっちゃオモロイ。と興奮した。 文体、構成、言葉などなど、 この人、すごい自由な人やなあ、と嬉しくなったのだが、 一番に、後口がいい作家だと、あたしに対して思う。 こういうのは好みがダイレクトに反映されるので この後口の味や香りは、あくまであたしにとってなんだけど。 ちょっと前に20年ぶりに林真理子強化月間を展開し、 やっぱりこの人も、巧い人だなあと、は、思った。 女のグロさに対して、斬れまくるフレーズは さすが、と思いながら、 何に対して、さすが、なのかは、よく分からなくなった。 なぜか、作品の残り5分の1くらいまで進むと そのフレーズが重たく感じる。 小気味良いと思えた言い回しが、どろりと重たく感じる。 そのしつこさというか、 あまりの粘着質な文章で 怖くなるまでの何かの執着心というのが、 林真理子の林真理子たるゆえんであると思うが、 私にはしんどくてついて行けない。 そのしんどさは、 女友達の愚痴を聞いているときのしんどさにそっくりで、 もうそろそろ帰りたいし、その気配を察知できるでしょ、 ていうか、あんたそんなんも気が付けへんから男にふられるねん! とかいう感じにも近い。 女は女に厳しく、女ゆえに甘えるけれど、 その甘えには計算がある。 あたしは勝手にそんな風に林真理子の本にしんどさを感じ、 「えと、また15年後に飲みにいこうね!」と いい加減な口約束をして、別れたのであった。 今回の発見としては、 そのもはや怨念のようなある種の限定された、ではあるけれど 「女」というものの洗い出し作業がばちりとはまる作品もあった。 林真理子は、林真理子の分身として描く主人公よりも 誰か全くの他人の中に林真理子を見つけるほうが 面白いし深いように思った。 そういう点では『女文士』は面白かったし、 昼ドラの「貞操問答」とか「真珠夫人」の菊池寛に まったく負けておらず、いや、これこそ!と思うのであった。 「死の間際まで艶聞にまみれたスキャンダラスな女流作家」 眞杉静枝の軌跡を辿った小説。 愛人・武者小路実篤やら、いろんな人が出てきて そんなのも面白い。 それにしても、 林真理子原作ってなんでゴールデンなの? 昼ドラの方が、ばっちしハマると思うんだけど。 『anego』もそうだけど、 ゴールデンにいくと、 林真理子のドロッとした特徴が全く消えるし、 原作はもはやミステリーに近い恐ろしい話で ゴールデンなら「世にも奇妙な物語」で、 でもやっぱり昼ドラだろう、と思う。 そっちの方が、読み手も観客にも長年のファンが多いんだから。 そうなんだよなあ、あのしつこさって 35回連続の昼ドラでみる「その欲望、どこまでー」 という感じに近い。 そゆのが書けるっていうことには驚嘆せざるを得ない。 相当の強靱な精神と肉体、 あるいは、相当きついコンプレックスがないと、 ちょっと難しいだろうな。 ともあれ、同時期に絲山秋子を読んで、 絲山秋子も女のいやらしい部分を書いてはいるんだけど、 もっと知的に感じた。 いや、絲山秋子が描く女の方が キャラ設定において稚拙な女なんだけど、 でもなぜかあたしには好感が持てる。 まあ、どちらの作品に登場する女も 絶対に友達になりたくないタイプだけど。 でもまだ絲山秋子の描く女の方が可愛い。 いやいや、可愛いか? うーむ。 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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ただいま林真理子の「ミルキー」の途中。 |
saki 2007/08/24 09:42 |
おあやまさーん。くーっ。 |
香港的ヤボ貧女 2007/08/24 11:05 |
sakiちょんぱ(なつかしいー。ていうかぶらっきー) |
あおやま 2007/08/24 14:03 |
松澤さま |
あおやま 2007/08/24 14:18 |
林真理子について一言。あたしもアンアンも文春も新書もやっぱりチェックしてしまう。林真理子の小説の中では美人もブスも、「自分大好き」な女がわんさか。モテ女は謙虚なふりしてても、ブスは悲劇のヒロインぶってても、両者とも確信犯的に自分自慢、自己愛で。ほんとに、女の嫌なとこをこれでもかって見せられてる気がする。そういう嫌なとこが自分の中に多少あること、隠しててもあることを気づかされるから、林真理子は女から受けるのかなって思う。それが女!って開きなおる林真理子の書くものに「嫌なやつ」の嫌悪感と「あるよな」の同調を持つあたしは、ついつい手が出て、そこに自分の嫌な一面を垣間見た気がして、でもやっぱり「こんなやつは嫌だ!」な気分になる。男にああいう女を書かれたらむかつくと思うなー、っていうか書かれたら怖いよ。「あっ、ばれてます?」みたいな。「女文士」は出版社受けはよかったけど、一般には全く売れなかったらしいよ。やっぱり見るとこが玄人だーねー。 |
nao 2007/08/25 23:35 |
ちょうど今naoのことふっと思い出しててMac立ち上げたからびびった(笑)。 |
あおやま 2007/08/26 00:34 |
思い出してもらってたなんて光栄であります!(あたしの敬愛する女部長的)マーティンズ・イメージはええ店やったよね。昔読んだ本に「人間は忘れる生き物」っていうフレーズがあって、ほんとにそうなんだろうけど、当時はあんなに忘れたかったこと(かっこ悪いことや情けないこと)も今となっては忘れたくないくらいあたしをつくる血肉となってるように、「忘れない」じゃなく「覚えている」ことはとっても愛おしい作業なんだと思う。マーティンズ・イメージもずっと覚えとこうよ。さてさて、えらい江戸やん。神戸歴史本で江戸?昔つながり?でもたしかに、吉原遊女とかは好きな題材やね、お互い。未読だけど必読しとく。今は江國香織「がらくた」。江國こそ合わない、あたしとは。そう思いながらやっぱり読んでる。江國論また今度しよう。「太陽の塔」も手元にきたからね。吉田修一「悪人」もひかえてるし。図書館は返却期限あるから、多忙なの。あたしの理想は涼しいとこで、ひとりで、上げ膳据え膳で、読書三昧。希望は健康な入院! |
nao 2007/08/27 23:25 |
吉田修一の「悪人」は読みたいわあ。 |
あおやま 2007/08/28 15:35 |
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